鑑定書内容：財)日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣[N.B.T.H.K]Tokubetsu Hozon Token

• 銘文：肥前国陸奥守忠吉
• Sign：Hizen koku Mutsunokami Tadayoshi(3rd Generation)
• 種別：拵付脇差 Wakizashi and Mounting
• 寸法：1尺4寸8分(45.5.cm)反り1.2cm 元幅2.9cm 先幅2.2cm 元重0.5cm
• 時代：江戸中期ー肥前国(佐賀県)
• 価格：御売約済み Sold Out

肥前刀正系の3代目当主、陸奥守忠吉の拵付脇差の作品。
陸奥守忠吉は近江大掾忠広の嫡子で忠吉3代目を継いでいる。忠吉は万治3年に陸奥大掾を受領、翌年寛文元年には陸奥守に転じ、貞享3年、父2代忠広に先立つこと7年、50歳で没している。作刀期間短く、作品が比較的少ない刀工で、作風は初代忠吉に近く直刃を最も得意としており、他に丁字乱れも得意であり非凡な技量を発揮した良工である。本作は小板目肌がよくつんで地沸が細かに厚くついた、いわゆる米糠肌の鍛えに地景入り、刃文は彼の最も得意とした直刃を焼いて、匂深く、小沸よくつき、細かに金筋・砂流しかかり、匂口明るく冴えて、帽子小丸に奇麗にかえるなど、同工の特色を良く示した一口である。