鑑定書内容：財）日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣[N.B.T.H.K]Tokubetsu Hozon Token

• NO.584
• 銘文：九州肥後同田貫上野介
• Sign：Kyushu Higo Doutanuki Kouzukenosuke
• 種別：白鞘刀 Katana and shirasaya
• 寸法：2尺4寸2分(73.4cm)反り1.2cm 元幅3.5cm先幅2.6cm 元重0.7cm
• 時代：江戸時代初期ー肥後国(熊本県)
• 価格：御売約　Sold Out

九州肥後の同田貫一派は室町の末頃、菊池に起こり新刀期に及んでいる刀工群である。この派の刀工は上野介、左馬介、兵部、又八、国勝、正国、その他数名が知られている。一派の作柄は概ね無骨な姿に匂口が締り、叢沸がついた乱刃を焼き、その鋭利さをもって賞賛されている。本作は鎬造、庵棟、反り浅く、中鋒伸びごころで豪壮な体配なれど茎がやや短い所から、天正から慶長新刀への移行期頃の作品と鑑せられる。刃文、直刃調の乱れごころの刃交じり、足・葉がよく入り、地鉄、板目流れて柾がかり、肌立ちながら良く鍛えられており、同工の特色を良く表した作風を示している。豪壮鋭利さで知られる同田貫の作品中でも特に身幅広く長寸な傑作である。