古刀

郷義弘 特別重要刀剣 
Gou Yoshihiro  

鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 特別重要刀剣[N.B.T.H.K]Tokubetsu Juyo Token No15

郷義弘 特別重要刀剣  Gou Yoshihiro  
  • No.601
  • 銘文:無銘(郷(江)義弘)
  • Sign: Gou Yoshihiro
  • 種別:白鞘刀 Katana and Shirasaya
  • 寸法:2尺3(70.1cm)反り 1.9cm 元幅 2.8cm 先幅 1.8cm 元重0.6cm
  • 時代:鎌倉時代ー越中国(富山県)
  • 価格:御売約 Sold Out

鎌倉時代後期、正宗高弟として独特な作風で知られる郷義弘の特別重要刀剣指定作品。
郷義弘は越中国松倉郷に在し、「郷」の音が相通ずる事から「江」とも呼ばれ、正宗十哲の一人として名高い。古来、義弘は貞宗同様在銘作が一点も残されておらず、「郷と化物は見た事がない」という諺まで生まれている伝説的刀工である。江の作域は大きく分けて二様あり、「松井郷」に代表される地鉄細かに積んで直刃調のおとなしい作柄と、本作のごとく盛んに乱れた「稲葉郷」に通ずる手の作柄に分かれ、その共通する所は正宗・則重に比べると地景・金筋はさまで目立たず、一方刃中の沸は非常に厚くよく働き、抜群に明るく冴えた様子はまさに列ぶものなく、肌合に柾ごころを交える点である。
本作は大磨上で江と伝えられている一口で、身幅尋常でやや反り深くつき、中切先が延びごころとなり、鍛えは小板目肌が積んで杢交じり、流れごころとなって地沸細かに厚くつき、刃文はのたれに互の目を交え、沸強く、金筋・砂流し・打ちのけ・ほつれがかかって、地刃はさすがに抜群に冴えており、加えて一枚風に焼深く掃きかけた帽子などの出来口より、まさに所伝どおりの典型的な江の作域を示しており、かつ同工極めの中でも抜群に優れた作風を示していると評され、特別重要刀剣に指定された最高峰の逸品である。

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