刀剣界ニュース

交換会紹介 九州刀剣会 初会長いブランクを乗り越え刀剣会が蘇る

昨年末の刀剣業界に一つのニュースが流れたことは、まだ記憶に新しいのではないだろうか。そう、九州は博多に新たな刀剣交換会が設立されたことである。会主は東京代々木で「日本刀籏谷」を営む籏谷大輔氏である。東京の人間が九州で会を開く?こんな時代に! ?と思った方も多かったのではなかろうか。
 
一月十一日、そんな心配も杞憂に終わらせるほど盛大に、九州刀剣会の初会が執り行われた。会場は博多駅からほど近いANAクラウンプラザホテル福岡である。決して狭くない会場は、七十名を超す参加者であふれ、品物の多さで足の踏み場もないほどである。関東や関西の刀剣商も来てはいたが、何と言っても地元九州の業者が多く、氏の人脈の広さをまざまざと感じさせた。魅力的な品も多く集まり、締めてみれば六千万円という出来高をたたき出した。
 
大輔氏がこの地を選んだのには理由がある。それは氏が二十五年前の修業時代から駆け出しのころまで、毎日泊まり歩き、現在の自分のベースを築いた地だからである。
 
当時はまだ九州の刀剣界も活気があり、初めて長崎で食べた魚の美味さに感動し、人の優しさに助けられ、それなりに稼いだ金はすべて博多の中洲で使い果たした!
 
しかし、十二年ほど前から九州刀剣界の衰退が始まり、ついに刀剣会が皆無に近い状態になっていたのである。
 
市場が冷え込む中で、新たに立つ人も現れず、九州の友人や業者に請われて立つ決心をした。「人に遠慮するなんて大ちゃんらしくなか!やったらよかったい!」と声をかけてきた友人たちに支えられ、氏も一念発起したのである。「人生は短い!
 
六十歳になったとき、あの時やっていればよかったなんて後悔をしたくない!」と、にやりと笑うその目の奥が子供のように見えるのは、動機が純粋な証である。
 
九州に潜在的な刀剣の土壌があることは確かであろう。九州で会を開くことで、新しい品物がこの地に集まれば、この広大な地に眠る品物も出てくるはず、と語る大輔氏の挑戦は、まさに今始まったばかりである。頑張れ、大ちゃん!
(大西芳生)

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