刀剣界ニュース

EXILEで映画「たたら侍」を制作

あの人気ダンス&ボーカルユニットEXILE(エグザイル)のリーダーHIRO(ヒロ)さんがエグゼクティブプロデューサーで、劇団EXILEの青柳翔さんが主演を務める映画「たたら侍」の撮影が進んでいます。キャストとしてほかに、AKIRAさん、NAOKIさんも出演します。

 「たたら侍」は、武士道と日本刀を矜持とすることが真の侍の証とされ、また誇りであることをテーマとした映画です。監督は「RAILWAYS
49歳で電車の運転士になった男の物語」で平成二十二年仏映画祭「金の太陽賞(グランプリ)」を受賞した錦織良成氏。錦織監督は映画の舞台でもある島根県出雲市出身。封切は来年五月予定。
 
物語は奥出雲にある「日刀保たたら」の現場ドキュメンタリー映像から始まり、中世戦国時代にさかのぼります。侍になることを夢見て村を出た村下の長男伍介(青柳翔)は、旅を続けるうち日本刀のすごさに気づき、たたら吹きの技を究めて玉鋼を生み出す心に「侍の魂」が宿っていることを悟ります。そして玉鋼を伝承する男「たたら侍」になります。
 
その「たたら侍」は、現代のたたら吹きの現場にも脈々と受け継がれていると訴えかけます。
 
今回、「たたら侍」プロジェクトチームでは、その前哨作品として、日本刀をテーマとしたたたら操業の記録映像を公益財団法人日本美術刀剣保存協会(小野裕会長)監修の下で制作し、内外に発信する予定です。
 
EXILEが日本を誇りに思えるような時代劇作りに挑戦するというこの「たたら侍」は、若い世代が日本刀に興味を持つ良いきっかけになるに違いありません。 「新たな本筋の愛刀家を育てなければならない」(小野会長)と語る協会の厚い支援もあるこのチャンスを、われわれ刀剣商組合も生かしていきたいものです。
(松本義行)

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