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出羽大掾藤原国路
Dewa daijyo fujiwara Kunimichi

鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣[N.B.T.H.K]Tokubetsu Hozon Token

出羽大掾藤原国路Dewa daijyo fujiwara Kunimichi
  • NO.A642
  • 銘文:出羽大掾藤原国路
  • Sign:Dewa daijyo fujiwara Kunimichi
  • 種別:拵付刀 Katana and Mounting
  • 寸法:2尺3寸3分(70.5cm)反り1.6cm 元幅2.9cm 先幅2.1cm 元重0.6cm
  • 時代:江戸時代前期ー山城国(京都府)
  • 価格:御売約

江戸時代前期、山城国の名門堀川一門の高弟、出羽大掾藤原国路の作品。
出羽大掾国路は堀川国広門下の高足の一人で、「慶長十八年三月」以降、「同二十年三月」以前の間に出羽大掾を受領したものと思われる。同作には、のたれ込んで先の尖った、いわゆる三品風の帽子が多いことや、銘字に於いてその初期には一時期「国道」と道の字を用いていたこと、また晩年には「来」を冠しているものがあることなどから、三品家となんらかの関係があったものと推測される。彼の作刀に見る年紀で最も古いものは「慶長十三年」紀であり、降っては「慶安五年」紀で「七十七歳」と行年を添えたものがあり、さらに下限の年紀で「寛文二年」紀があって、承応以降のものを二代とする説も存在する。作風は備前伝以外は各伝を上手にこなしており、国広門下中随一の器用人であり、就中、相州伝が最も得意で志津や左文字などに私淑している。
この刀は、小ののたれを基調に互の目・小互の目等が交じり、足入り、匂深く、沸厚くつき荒めの沸を交えてややむらとなり、砂流しが総体にかかり、金筋が長く入り、僅かに小さな湯走りが交じるなどの出来口で、上記の如く、彼が好んで作刀した志津風の作域を示している。また鍛えが肌立ち気味でザングリとした独特の肌合に流れ肌を交える点や、帽子が浅くのたれて突き上げ、先の尖った、いわゆる三品帽子風を顕現しているなどこの工の特色がよく表された優品である。
拵は朱漆塗りの研ぎ出し鮫鞘を用いた上手の肥後拵で実によく出来ており、注文者の本作への愛着を感じさせる優品である。

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