新刀

出羽大掾藤原国路
Dewa daijyo fujiwara Kunimichi

鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 重要刀剣[N.B.T.H.K] Juyo Token No.41

出羽大掾藤原国路Dewa daijyo fujiwara Kunimichi
  • NO.A691
  • 銘文:出羽大掾藤原国路
  • Sign:Dewa daijyo fujiwara Kunimichi
  • 種別:拵付刀 Katana and Mounting
  • 寸法:2尺5寸(75.9cm)反り1.6cm 元幅3.2cm 先幅2.1cm 元重0.6cm
  • 時代:江戸時代前期ー山城国(京都府)
  • 価格:御売約 Sold Out

江戸時代前期、山城国の名門堀川一門の高弟、出羽大掾藤原国路の作品。
出羽大掾国路は堀川国広門下の高足の一人で、「慶長十八年三月」以降、「同二十年三月」以前の間に出羽大掾を受領したものと思われる。同作には、のたれ込んで先の尖った、いわゆる三品風の帽子が多いことや、銘字に於いてその初期には一時期「国道」と道の字を用いていたこと、また晩年には「来」を冠しているものがあることなどから、三品家となんらかの関係があったものと推測される。彼の作刀に見る年紀で最も古いものは「慶長十三年」紀であり、降っては「慶安五年」紀で「七十七歳」と行年を添えたものがあり、さらに下限の年紀で「寛文二年」紀があって、承応以降のものを二代とする説も存在する。作風は備前伝以外は各伝を上手にこなしており、国広門下中随一の器用人であり、就中、相州伝が最も得意で志津や左文字などに私淑している。
本作は、長寸で刃肉の豊かについた豪壮な体配に、刃文、丁子に互の目・尖りごころの刃を焼き、かつ刃中の足、葉、金筋・砂流しなどの働きが常にも増して華やかに、また沸き立つ霧のごとく不思議な沸が現れるなど、彼が好んで作刀した志津や正宗などの作風ともまた違う独特な作域を示した優品である。(平成29年 小川和比古氏が研磨、同年の刀剣研磨・外装技術発表会において優秀賞を受賞した。)

 

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