古刀

康光
Yasumitsu

鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 保存刀剣[N.B.T.H.K]Hozon Token

康光Yasumitsu
  • No.699 
  • 銘文:康光
  • Sign:Yasumitsu A.D.1443
  • 種別:小太刀 Kotachi
  • 寸法:2尺1寸(63.7cm)反り2.1cm 元幅 2.8cm 先幅1.8cm 元重0.6cm
  • 時代:室町時代初期ー備前国(岡山県)
  • 価格:御売約 Sold Out

盛光と並び、室町時代初期における備前鍛冶の双璧と称される康光の太刀。康光は盛光と並び「応永備前」と呼称される室町時代初期の備前鍛冶を代表する名工である。銘鑑上康光は以降室町時代後期まで5代に渡り名跡を継いでいるが、念密な代別は今後さらに検討の余地を残しており、正長(1428年)以降の作品を二代作としている。この派の作風は地鉄板目に杢を交え肌立った鍛えに地景風のかねが入り、刃文腰の開いた互の目が目立ち、帽子は先が尖って返る等の特徴が挙げられ、また他に穏健な直刃の作風もあり、ともに上手である。
本作は地鉄、板目に杢が交じって肌立ち、淡く乱れ映りがたつなど応永備前独特の鍛えを見せ、刃文は腰の開いた互の目に丁字・角張る互の目を交えて、小沸つき、帽子乱れ混み突き上げて返るなど同作の特色を随所に表した典型作である。現状は2尺1寸となっているが、磨上げ前の刃渡りも2尺2寸を切っていると見られ、元々は小太刀として作られたものと鑑られる。同作中小太刀はすこぶる貴重であり、かつ地刃の出来も良い優品である。

 

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