新刀

肥前国忠吉
Hizenkoku Tadayoshi

鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 重要刀剣[N.B.T.H.K] Jyuyo Token NO.11

肥前国忠吉Hizenkoku Tadayoshi
  • No.709
  • 銘文:肥前国忠吉
  • Sign:Hizenkoku Tadayoshi(First Generation)
  • 種別:拵付刀 Katana and Mounting
  • 寸法:2尺4寸(72.7cm) 反り2.7cm 元幅2.9cm 先幅2.2cm 元重0.6cm
  • 時代:江戸時代初期ー肥前国(佐賀県)
  • 価格:御売約 Sold Out

初代肥前国忠吉は橋本新左衛門と称し、佐賀藩主:鍋島家に抱えられた。慶長元年、藩命により一門の宗長とともに京に上り、埋忠明寿の門に入り、同三年帰国、佐賀城下に在住して活躍し、一門は同家の庇護のもと明治まで栄えて多くの優れた名品を生み出した。元和10年の再上京の際には「武蔵大掾」を受領し、名を忠広と改めている。寛永9年8月15日に逝去した。初代忠吉は、長義写し・志津写し・直江志津写し・来写し・大和物写し・青江写し景光写し等があって、様々な古作の作域に果敢に挑戦している。

本作は長寸で反り強くつき、中鋒が延びごころとなる体配をしめし、地鉄は、板目肌に、地沸が細かによくつき、地景しきりに入り、刃文は、ゆったりとしたのたれを基調に、互の目・小互の目を交え、足よく入り、少しく葉を交え、小沸よくつき、金筋・砂流しかかり、刃縁に喰違刃や打ちのけ・二重刃などさかんにかかり、変化に富み、匂口明るく冴える。重要刀剣の解説にあるとおり、鎬が高く、鎬幅を広く取った体配に、のたれ刃に小足、金筋・砂流しを交え、帽子も激しく沸づきなが焼詰風にみられるところから、まさに大和国当麻辺りを狙った作と思われる。拵は葵紋の三所を備えた江戸時代の打刀拵であるところから一時期徳川家ゆかりの武士の旧蔵品であったかと思われる。

Return Top