古刀

若狭守氏房
Wakasa no kami Ujifusa

鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣[N.B.T.H.K]Tokubetsu Hozon Token

若狭守氏房Wakasa no kami Ujifusa
  • No.845
  • 銘文:若狭守氏房
  • Sign:Wakasa no kami Ujifusa
  • 種別:白鞘短刀 Tanto and Shirasaya
  • 寸法:9寸7分半(29.6cm)反り0.0cm 元幅2.7cm 元重0.5cm
  • 時代:室町時代後期ー美濃国(岐阜県)
  • 価格:御売約 Sold Out

室町時代、織田家の抱工として活躍した名工、若狭守氏房の作品。
若狭守氏房は末関を代表する刀工の1人で、兼房の子と伝えられている。若狭守の受領は永禄13年(1570年)といい、織田家の抱鍛冶となり、岐阜、関、安土、清洲にて鍛刀し、天正18年(1590年)清洲にて没している。その作風は身幅広く、帽子延び、刃文は兼房乱れ、又はのたれ乱れの激しい出来を示した作品が多く残されており、末古刀の上作、業物に冠された名工である。
本作は身幅広く、長寸の堂々とした体配に、地鉄、小板目肌やや肌立ち、白けごころとなり、刃文、匂口が締まり、出入りの激しい乱れ刃、すなわち同作の得意とした「兼房乱れ」を焼くなど、同作の典型的な作域を示し、かつ優れた出来を示した傑作である。姿、地鉄、刃文、その全てに於いて同作の得意とした教科書通りの作風を示しており、かつ総体にむらなく上品に仕上げられた美しい地刃の景色には、美濃伝の掉尾を飾る同作の持つ高い技量が遺憾無く発揮されている。本作には台尻が金無垢の台付はばきが付帯しており、古来から優品として珍重され伝えられてきたことを物語っている。



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