新刀

鍛露國砲弾得此利刀明治四十年二月日 備前国友成六十代正統長船祐定作
Bizenkoku Tomonari 60th Generation Osafune Sukesada Made this sword from Russian’s cannonball

鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣[N.B.T.H.K]Tokubetsu Hozon Token

鍛露國砲弾得此利刀明治四十年二月日 備前国友成六十代正統長船祐定作Bizenkoku Tomonari 60th Generation Osafune Sukesada Made this sword from Russian’s cannonball
  • No.A823
  • 銘文:鍛露國砲弾得此利刀明治四十年二月日 備前国友成六十代正統長船祐定作
  • Sign:Bizenkoku Tomonari 60th Generation Osafune Sukesada Made this sword from Russian’s cannonball in A.D.1907
  • 種別:拵付刀 Katana and Mounting
  • 寸法:2尺3寸(69.9cm)反り1.2cm 元幅 2.7cm 先幅 1.8cm 元重0.6cm
  • 時代:明治時代ー備前国(岡山県)
  • 価格:御売約 Sold Out

三代横山祐包の特別保存刀剣指定作品。横山祐包は、初代が俊吉、俊左衛門と称し、七兵衛尉祐定家の横山鹿之助祐盛の養子(祐永姉婿)となる。初代:横山加賀介祐永は「友成五十六代孫」、二代:横山加賀介祐永は「友成五十七代孫」と茎にそれぞれ切るのに続き、祐包は「友成五十八代孫」と切った。本作は横山一派の卓美を飾る名工である三代祐包(健治)の快心作である。同作は銘鑑には二代とされ、東京板橋の陸軍造兵廠にて作刀したという。銘文にある明治四十年紀と「露国の砲弾を得て此利刀を鍛える」との添え銘より本作は日露戦争(明治37年〜38年)が終結した折に、その戦勝記念として戦利品である相手国の砲弾を玉鋼に混ぜて制作したした作品であることがわかる。戦時中の類例品には戦艦の砲身を溶かした鉄を用いた作品などは経眼するが、本作のような銘文を刻むのは管見の限り本作のみであり、出来の素晴らしさに加えて、近代刀剣史の研究上も非常に貴重な作品である。

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