刀剣

長曽袮興里入道乕徹
Nagasone okisato nyudo kotetsu

鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣[N.B.T.H.K]Tokubetsu Hozon Token

長曽袮興里入道乕徹Nagasone okisato nyudo kotetsu
  • No.860
  • 銘文:長曽袮興里入道乕徹
  • Sign:Nagasone okisato Nyudo Kotetsu
  • 種別:脇差 Wakizashi and Shirasaya
  • 寸法:1尺7寸9分(54.2cm)反り 1.1cm 元幅 3.0cm 先幅 2.0cm 元重 0.6cm
  • 時代:江戸時代ー武蔵国(東京都)
  • 価格:¥9,900,000
  • 鞘書:葆光(神津伯)

新刀東の横綱と称され、最高位の評価を与えられる長曽祢乕徹の特別保存刀剣指定作品。
長曽祢乕徹は元、越前の甲冑師であり、明暦2年頃江戸に出て刀鍛冶に転じ、その優れた鉄の鍛えから江戸を代表する名工と評価された刀工である。彼の作風は地鉄が強く、地刃が明るく冴えるのが特色で、その作刀の多くに焼き出しがあり、作風も前期には瓢箪刃と称される大小の互の目が繋がった刃を交え、後期には、焼きの出入りにあまり変化が見られず、頭の丸い互の目の連れた、いわゆる数珠刃と呼ばれる独特な乱れを焼いており、西の横綱、津田越前守助広、井上真改と並び、その技量は新刀中最高位に評価されている。
本作は身幅広めで、元作の幅差がややつき、中鋒に詰んだ寛文新刀の典型的な姿に、鍛えは、小板目肌つみ、地沸が微塵に厚くつき、地形が細やかに入り、腰元はやや肌立って流れ肌を交えた強い鍛肌を示し、刃文は元を直ぐに焼出し、その上はのたれ乱れに互の目が連れて交じり、物打ちにかけては一層焼高く、匂口が深く沸厚くつき、地刃共に明るく冴えるなど、同工の典型的作風であり、同工の技倆が遺憾無く発揮された一口である。大正、昭和の大鑑識家、神津伯氏の鞘書が添えられている。


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