2024年1月に発生した石川県能登半島を中心とする最大震度7の巨大地震で建物の倒壊や津波の被害など大きな被害が発生しました。
日本有数の漆芸の産地として知られる輪島の地には多くの塗り師、漆芸工房が軒を連ねており、幸いにも縁のある作家、職人たちは家族を含め身体の無事は確認されたが家屋の崩壊などにより仕事道具が全て失われ、活動が出来ないと状況にあるとの報告を受けておりました。
全国刀剣商業協同組合では芸術文化を扱う組合ならではの支援策として、漆芸に必須である漆室(うるしむろ)を作成し、使用して貰おうとの考えをまとめ石蔵建築に発注、5月10日に完成品の引渡しが当店代表、飯田慶雄、鞘師、森井敦央氏立ち合いの元無事行われました。
漆芸家、古原秀樹氏、北村竜浩氏らからは素晴らしい出来、これからまた仕事を頑張っていきます、との力強い言葉を聞く事が出来ました。
現地ではまだまだ復興が遅々として進まず、水が出ないなど普通の生活を過ごすことにも苦労している人々が多いとの事ですので、みなさまにも継続した支援を改めてお願い致します。
右奥が全刀商寄贈の漆室、右から飯田高遠堂代表、飯田慶雄、漆芸家、古原秀樹氏。
今回漆室の制作を依頼した石蔵建築様からも素晴らしいとご賛同を頂き小型の組立式漆室を寄贈された
発案者の鞘師、森井敦央氏は震災後幾たびも能登に足を運び、職人たちの支援体制を整えた。