鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣 [N.B.T.H.K] Tokubetsu Hozon Token

- NO.A903
- 銘文:備前国住長船五郎左衛門尉清光作 天文十九年二月日
- Sign:Bizenkoku Osafune Gorouzaemon jyo Kiyomitsu Saku A.D.1542
- 種別:短刀 Tanto
- 寸法:6寸3分(19.2cm)反り0.0cm 元幅 2.3cm 元重0.8cm
- 時代:室町時代後期ー備前国(岡山県)
- 価格:¥2,750,000
室町時代末期、次郎左衛門尉勝光と並び備前鍛冶の双璧と称される五郎左衛門尉清光の作品。
長船清光は勝光・忠光らと並び「末備前」と呼称される室町末期の備前鍛冶を代表する名工である。末備前中、清光を名乗る刀工は数多いが、本作のごとく俗名を冠した物は注文打として作成された入念作であるとされ、特にその中でも五郎左衛門尉・孫右衛門尉の両名が最高位に値する最上工として評価が高く、他の末備前刀工同様作域の広い作者であるが、とりわけ直刃の名手として定評がある。
本作は同作としては希少な両刃造りの短刀で、重ね厚く平肉豊かで姿が良く、地鉄、板目肌に所々杢を交えて鍛えが優れ、刃文、広直刃に食い違いや打ちのけ、足・葉の働きが入り、匂口が明るく冴え、直刃を得意とする清光の本領が良く示された優品であり、佐藤寒山氏の鞘書にも「優品之一」と書き添えられている。