刀剣

大隈俊平(人間国宝)厚藤四郎写し
Osumi Toshihira(Living National Treasure)

鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣
[N.B.T.H.K] Tokubetsu Hozon Token

大隈俊平(人間国宝)厚藤四郎写しOsumi Toshihira(Living National Treasure)
  • No.A906 厚藤四郎写し
  • 銘文:俊平 平成二年三月三日(人間国宝 大隅俊平)
  • Inscription:Toshihira(Living National Treasure Osumi Toshihira)
  • 種別:短刀 Tanto
  • 寸法:7寸5分(22.7cm) 反り 0.0 cm 元幅 2.1cm 元重 1.2cm
  • 時代:昭和ー(新潟県)
  • 価格:¥2,200,000

現代刀匠の最高位、重要無形文化財保持者(人間国宝)大隅俊平の特別保存刀剣指定作品。
大隅俊平(本名 貞夫 ただお)は、昭和7年太田市に生まれ、昭和27年に長野県坂城町の宮入昭平刀匠(昭和38年に人間国宝となる)に師事し、作刀技術を学ぶ。昭和33年独立し、その後「新作名刀展」において最高位の正宗賞を3度受賞、昭和63年には太田市名誉市民に推挙され、平成9年には、重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された。作風は一貫して直刃に拘り、特に長寸で大柄な作品を多く残した。平成21年死去。
本作は平成二年紀を有する短刀である。2尺6寸(80cm)に及ぶ長寸な作品を得意とする同作としては非常に珍しい小さな短刀の作品であるが、特筆すべきはその重ねの厚さで、1cmの重ねは享保名物帳記載の名物の厚藤四郎(粟田口吉光)を狙ったものとみられる。重量感に溢れる本作を手にすると、今では宝物として珍重される藤四郎吉光も当時はやはり戦いの武器として強靭さも求められて制作され、扱われていたことを再認識させられる。地鉄がよくつみ、地景こまやかによく入った上品な作域を示しており、同作の技量の高さを示す優品である。

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