刀装具

信家 蔦唐草鐔
Nobuie Tsuba design of ivy arabesque

鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 重要刀装具[N.B.T.H.K]Juyo Tousougu No.67

信家 蔦唐草鐔Nobuie Tsuba design of ivy arabesque
  • NO.B260
  • 作者 : 信家
  • Inscription : Nobuie
  • 桃山時代-尾張国(愛知県)
  • 法量 縦:82mm 横:78mm 厚:7mm
  • 価格:どうぞお問い合わせください
  • 刀剣金工名作集 信家 所載品 43番 信家鐔 池田末松著 日本刀講座 信家鐔 伊藤 満著 所載品

桃山時代に金家と並び、鉄鐔の双璧と謳われる信家の重要刀装具指定作品。
信家は織田信長に仕えて、尾張国清州城下で鐔制作に励んだと云われている。信家は京都伏見の金家とともに鉄鐔の双璧を成し、ともに鐔を工芸品から芸術品にまで高めた名人である。絵風鐔を創始した金家に対し、信家は概ね厚手で量感に溢れ、鍛えが無類によく、各種図柄や神号、剣の極意や武士の思想などを毛彫で表した作品が残されている。拵の種別を問わず据えられた作品の品格を一格も二格も向上させてくれる同作はまさに鐔の王者というに相応しく、古来多くの武将や偉人達に好まれ名作の拵に用いられてきた。銘の字体から「放れ銘」「太字銘」の二種類に大別され、太字銘信家は放れ銘信家と親子、あるいは兄弟の関係と考えられている。
本作は「放れ銘」の信家で、鍛えの良い鉄地に力強く切込を入れた木瓜形とし蔦唐草文様を、耳には亀甲文を毛彫にて刻んだ意匠である。蔦唐草は蔓草が途切れることなく連なることから繁栄、長寿を象徴する吉祥文様として古来より刀装具に好んで用いられた。銘も完全な状態で残され、健全かつ重厚な信家鐔の真骨頂を表した堂々たる名品である。



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