鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 重要刀装具[N.B.T.H.K]Juyo Tousougu No.64

- NO.B265
- 銘 :後藤法橋一乗(花押)
- Inscription : Goto Hokyo Ichijo
- 江戸時代
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一乗は後藤家の掉尾を飾る名工である。寛政三年に後藤家の分家である七郎右衛門家四代の重乗の子として京都で生まれ、兄に是乗光熙、弟に久乗光覧がいる。彼は若年の頃は光貨、光行、光代と名乗っていき、文政七年三十四歳の時に法橋に叙せられて一乗と改め、文久三年には法眼となった。その間嘉永四年には将軍家に招されて一時江戸に移ったが、晩年は京都に戻り明治九年八十六歳まで長寿を全うした。
この作品は一乗が得意とした花鳥図で写生を元にした構図の巧みさはさすがであり、色がねも銀、赤銅、金、素銅を効果的に用い、家彫伝統の鏨方を駆使して卓越した技量を見せている。