鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 特別保存刀装具 [N.B.T.H.K] Tokubetsu Hozon Tousougu

- NO.B269
- 銘:山城国伏見住 金家
- Inscription:Yamashironokuni Fushimi ju Kaneie
- 桃山時代
- 法量:縦:75mm 横:70mm 厚:3.6mm
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- 鐔図録集、鐔聖金家 所載品
信家と共に鉄鐔の双璧と称される桃山時代の鉄鐔の名工、金家の特別保存刀装具指定作品。金家は信家とともに鉄鐔を工芸品から芸術品へと高めた名人として知られている。初期作と推考される城州銘には毘沙門天、春日野、達磨、野晒し図などがあり古雅な出来で中期以後の作と考えられる山城銘には人物や風景図がある。鉄地木瓜型の作り込みが多く、槌目地や錆つけにも特色があり、板鐔に共鉄の据紋式高彫を行い、象嵌色絵を施し、金家独特の詩情と静寂さを感じさせる作風を確立した。本作は柔らかな打ち返し耳、障泥形の造形に金銀象嵌を用いて細微に人物が描かれている。さらに背景には高彫によって峻険な山岳が表現され、構図全体に力強い動静と奥行きを与えている。題材となっている牛若丸は源義経の子供時代の呼び名で、弁慶は彼の生涯の相棒として知られる武将である。五条大橋での決闘は彼らの出会いの場面として有名である。