刀装具

巣籠鶴透鐔  西垣勘四郎
Nishigaki Kanshiro Tsuba design of nesting crane

鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 特別保存刀装具 [N.B.T.H.K] Tokubetsu Hozon Tousougu

巣籠鶴透鐔  西垣勘四郎Nishigaki Kanshiro Tsuba design of nesting crane
  • NO.B272
  • 銘:無銘 勘四郎
  • 時代:江戸時代(17世紀)
  • 法量:縦:76.5mm 横:71.1mm 厚:5mm
  • 価格:お問い合わせください


江戸時代隆盛を誇った肥後国西垣派の初祖、西垣勘四郎の特別保存刀装具指定作品。
勘四郎は慶長十八年(1613)豊前国中津で神官の子として生まれた。のちに平田彦三の門人となり、相伝を得て独立、細川家の抱え工となり同年代の林又七と共に活躍した巨匠である。元禄六年六月、八十一歳没。本作は鍛えの良い鉄地に丁寧な丸耳で仕上げられており、鶴が全面的に堂々と透かしで描かれているのが印象的である。大きく首を曲げた鶴が一羽、翼を休めるかのように表現され、背景には松の枝や岩などが透かし彫りにより巧みに構成されている。これは「巣篭もり鶴」の意匠であり、厳寒の冬に動かず静かに春を待つ鶴の姿を表したものである。鶴は長寿と夫婦和合の象徴であり、松もまた不老長寿を象徴する植物であることから本作は吉祥性に富む図様といえる。
肥後金工大鑑、肥後の金工所載品、池田弘氏の旧蔵品である。

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