刀剣ブーム。先輩方からそんな話を伺うと、とても驚愕することばかりです。例えばデパートで即売会を催したとき、開店前から長蛇の列ができ、オープンと同時に客が殺到し刀の取り合いも起きたとか。
　かつてはそんな華やかで血気盛んな刀剣界でしたが、今はあまり若者はいません。刀剣愛好家にも、若者は数多くないと思います。私事ですが、同級生や知人に刀剣商だと言うと、正直あまり良いリアクションを受けません。今はテレビなどで銃刀法違反のニュースが流れると、どうしても日本刀に悪影響が及びます。負のイメージが若者世代には大きく作用してしまっているからです。
　メディアの力とはすごいもので、何の野菜が健康に良いとか言えば、次の日からその野菜が売り切れ状態に。その影響力にはとても関心させられます。
　現在は、世界各国のお客さまがとても日本刀に興味を持っていると思います。海外には私のような二十歳代で日本刀に興味があり、勉強をして刀の収集を始め、重要刀剣を買ってくださったような方もいます。
　なぜ海外には若著の愛好家が数多くいるのか:。海外メディアでは日本のこと、刀、サムライ、アニメなど盛んに取り上げているそうで、そういうところからも若著が自然と日本のものに興味を抱くそうです。
　日本でも日本刀の良いイメージを持ってもらうためには、やはりメディアの力が必要です。そうすれば、きっといろいろな方が日本刀の魅力に興味を持つはずです。
　私は今年刀剣商になって、第一歩を踏み出したばかりです。これからの永き人生の中、ぜひとも国内外と刀剣界を盛り上げて、多くの方に知っていただき、刀剣ブームを起こせたらなと思います。