鑑定書内容：財)日本美術刀剣保存協会 保存刀剣[N.B.T.H.K]Hozon Token

• 銘文：正重作(千子)
• Sign：Masashige saku (Sengo)
• 種別：白鞘脇差 Wakizashi and Shirasaya
• 寸法：1尺1分弱(30.6cm)反り0.4cm 元幅2.8cm 元重0.5cm
• 時代：室町時代後期ー伊勢国(三重県)
• 価格：御売約済み Sold Out

室町時代後期、村正の高弟として名高い千子正重の作品。
正重は初代村正の著名な門人で、作品は短刀が多く、その作風は村正に近似しており、比して地刃の沸付きが強く、総じて鍛えの肌立つ感のものや甲乙付け難い程に上手の作品なども見られる。本作は地鉄、小板目よくつみ、所々流れ肌を交えて地沸つき、刃文は互の目乱れ箱がかって沸付き、金筋・砂流し激しくかかり、飛び焼きを交えて表裏の刃が揃い、茎、たなご腹に仕立てるなど、千子派の典型的な出来口を示している。常々の同作に比して鍛えに荒びた風や、刃沸のむらがなく、整然とした作柄に仕上げており、師の村正に相通ずる作域を示した名品である。