刀装具

古甲冑師鐔 桜花透
Tsuba Ko-Kacchushi design of Cherry Blossom

鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 保存刀装具[N.B.T.H.K] Hozon Tousougu

古甲冑師鐔 桜花透Tsuba Ko-Kacchushi design of Cherry Blossom
  • NO.B171
  • 銘文:無銘 古甲冑師
  • Sign:Mumei Ko-Kacchushi
  • 時代:室町時代
  • 価格:御売約 Sold Out

室町時代の制作と鑑せられる古甲冑師鐔の保存刀装具指定作品。
打刀に添えられる鐔は、刀匠が鍛えた刀に自らの作鐔を添えていたことに始まると言われ、その後、帯刀者が単に実用品としてのみの鐔から実用と同時に鑑賞品の鐔として取り扱うようになって、甲冑師や鏡師などが余儀に制作するようになり、殊更に雅趣ある鐔が出現した。甲冑師鐔とは、よく鍛えられた鉄地を用いて耳際を厚く作り込み、無象嵌の薄い板鐔に透彫を施したものをいう。中でもその制作が室町時代以前にさかのぼるとみられる古い作品群を「古甲冑師」と極めている。本作は鍛の良い薄手の地に桜花をただ一輪透かすのみという前掲の古刀匠鐔と全く同手の意匠に見えるが、仔細に見ると僅かに耳を打ち返している(耳重ね3.2mm)事から古甲冑師と極められている。耳の造り込み以外は完璧に古刀匠鐔の意匠であり、古刀匠鐔と古甲冑師鐔の移行期を思わせる。また造形自体もわずかに打ち返した耳のおかげで格調高く纏まっており、優れた造形を示した名鐔である。

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