古刀

当麻 徳川将軍家旧蔵品
Taima From Tokugawa Family

鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 重要刀剣[N.B.T.H.K] Jyuyo Token NO.36

当麻 徳川将軍家旧蔵品Taima  From Tokugawa Family
  • No.734 徳川将軍家旧蔵品
  • 銘文:当麻(金粉銘) 元禄己卯金百枚折紙(朱銘) 
  • Sign:Kinpun mei(Taima)
  • 種別:短刀 tanto
  • 寸法:8寸6分(26.3cm)反り0.0cm 元幅2.4cm 元重0.7cm
  • 時代:鎌倉時代ー大和国(奈良県)
  • 価格:御売約 Sold Out


鎌倉時代、大和国当麻の作と極められた重要刀剣指定作品。
生茎の短刀で当麻と金粉銘があり、本阿弥光忠の折紙が添えられ、驚くべきことに代金子百枚という破格の代付に極められている。当麻派は鎌倉時代の国行を祖として南北朝時代に及んで栄えており、在銘の作品が極端に少なく、国宝の福山藩阿部家伝来の太刀などわずかに挙げられるのみでほとんどが無銘の極めものである。作風は大和物の中でも一段と沸が強く地景・金筋も多く見られ、相州物に通じる様な処がある。

本作は大徳川家の伝来品で、徳川実紀によると、宝永三年二月十一日に将軍綱吉から側用人として幕政を掌握し文治政治を推進した老中、柳沢吉保に贈られた物であり、素晴らしい健全さと出来口を示した名品である。表に金粉銘で極めが、裏には折紙の内容が朱銘にて添えられているが本阿弥家の習慣でこのような銘を添えたものは類例がない。同作中の名品としては過去に拝見した上部当麻が筆頭に挙げられるが、本作はそれに並ぶ優品であり、健全さと刃の明るさはむしろ勝るものを感じさせる同作中の傑作である。

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