鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 重要刀装具[N.B.T.H.K]Juyo Tousougu No.59
- NO.B243
- 作者 : 無銘 古金工
- Maker : Ko-Kinko
- 室町時代 16th Century
- 価格:御売約 Sold Out
- ※谷川徹三著「黄塵巨清賞」、尚友会「刀装具優品図譜 第一八集」所載品
室町時代に制作された古金工と極められた菊花透鐔の重要刀装具指定作品。
古金工とは、室町時代以前の作で銘を残さなかった金工達の総称である。多くは山から掘削したままの山銅を用いてざっくりと削り出した野趣に溢れる作品群であるが、極一部に良く精錬された銅や四分一地に高度な彫金、色絵の技を用いて制作され、他を圧倒する技術力を示した入念作も存在する。
本作は後者の実例で、無櫃の四分一魚子地に様々な文様を散らした上級品で、精錬な地鉄に入念な彫技が放つ堂々たる存在感は見事であり、古金工の作中この手の最上級品は皇室や神社への奉納品と鑑られているが、中でも全く経年変化を感じさせないこの手の優良作は後者に該当する物によく見られ、実際本作も谷川徹三著「黄塵巨清賞」に於いて「奉納太刀金工鐔」と紹介されている。
第59回重要刀剣等新指定展展示品