甲冑武具

童腹巻

鑑定書内容:社団法人 日本甲冑武具研究保存会 甲種特別貴重資料
Certificate:Japan Kacchubugu Research and preservation Koushu

童腹巻
  • No.D110
  • 練革黒漆塗緋糸素懸威童腹巻
  • Nerikawa kuro urushi nuri Hiito Sukake Odoshi Warabe Haramaki
  • 江戸時代後期 18th Century
  • 価格:¥2,000,000

江戸時代後期に制作された練革黒漆塗緋糸素懸威童腹巻。
元服前の子供の為に制作された甲冑を童具足と呼称している。古来名だたる名将の嫡子に制作されたもので、当時でもよほど武事に熱心で、かつ裕福な大名でないと制作が叶わなかった事より、制作数そのものが甚だ少なく、かつ上記の事情により、残された作品はほとんどが大大名からの注文作であることから、頗る小型であるにもかかわらず総じて本格的に、むしろ大人用よりも贅を尽くして制作された入念作が多く、その資料的貴重さと相まって古来より大変珍重されている。
本作は貴重な童用の腹巻の作品で、胴回りの寸法(胴幅28cm)より現代で言えば10歳頃の子供用に制作されたものか、軽量な練革で制作されたのは有職故実にのっとり実戦での利便性を考慮したものか、あるいは着用者である子供の体力を考慮してのものであろうか、背板まで完備された入念作で大変希少な物である。

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