刀装具

東龍斎清寿
Touryu sai Kiyotoshi

鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 重要刀装具[N.B.T.H.K] Juyo Tousougu No.47

東龍斎清寿Touryu sai Kiyotoshi
  • NO.B133
  • 作者:東龍斎清寿
  • Maker : Tanaka Kiyotoshi (Touryu-sai)
  • 銘文:一家式 寿叟(花押) 
  • Sign: Ikkashiki Jusou(Seal)
  • 時代:江戸時代後期ー武蔵国(東京都)
  • 価格:御売約 Sold Out
  • 箱書 : 神谷紋一郎

江戸時代後期、江戸金工を代表する名工、東龍斎清寿の重要刀装具指定作品。
田中清寿は、幕末に東龍斎派という大流派を築いて活躍した巨匠で、時流に即した江戸前風の洒落で粋な作風を具現し、後藤一乗、加納夏雄と共に幕末三名工として賞讃されている。文化元年(1804年)に武州鐔工、田中房二郎の子として江戸で生まれ、後藤正乗のもとで修行し、親の号を踏襲して東龍斎と号した。自流、流自、我一格、一家式などの添銘をきり、弘化二年(1845年)に法橋に叙され、翌年は法眼に進む。多くの門人を養成すると共に数々の名作を世に生み出し、明治9年(1876年)、73歳で没した。
本作は表に「本来無一物」の文字を、裏には払子を配して達磨の留守模様とし、鉄地の巧妙な変化仕立てに金の露象嵌を散らすなど、同工ならではの技法が画面により禅味を与えている。留守の達磨は鐔の形とよく見ると櫃穴の形にも隠されている。いかにも清寿の洒落気を感じさせる計らいである。かつては小窪健一氏の旧蔵品で、幾たびも刀剣博物館にて展示された名鐔である。



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