新刀

肥前国陸奥守忠吉
Hizen koku Mutsunokami Tadayoshi(3rd Generation)

鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 重要刀剣[N.B.T.H.K]Juyo Token No.19

肥前国陸奥守忠吉Hizen koku Mutsunokami Tadayoshi(3rd Generation)
  • NO.710
  • 銘文:肥前国住陸奥守忠吉
  • Sign:Hizen koku jyu Mutsunokami Tadayoshi(3rd Generation)
  • 種別: 刀 Katana
  • 寸法:2尺3寸4分(71.1cm)反り2.0cm 元幅3.0cm 先幅2.2cm 元重0.8cm
  • 時代:江戸時代前期ー肥前国(佐賀県)
  • 価格:御売約 Sold Out


肥前刀正系の3代目当主、陸奥守忠吉の重要刀剣指定作品。陸奥守忠吉は2代目近江大掾忠広の嫡子で忠吉3代目を継ぎ、万治3年(1660年)に陸奥大掾を受領、翌年寛文元年には陸奥守に転じ、貞享3年(1686年)、父2代忠広に先立つこと7年、50歳で没している。作刀期間短く、作品が比較的少ない刀工で、作風は初代忠吉に近く直刃を最も得意としており、他に丁字乱れも得意であり非凡な技量を発揮した良工である。
本作は身幅広く長寸で、重ねの厚い豪壮な体配に、地鉄、小板目肌微細によくつみ、地景細かく入り、地沸厚くついて清涼な所謂「小糠肌」となり、刃文は明るく冴えて匂深い直刃を焼くなど同作の得意とした典型的な作域を示しつつ総じて作域が高く、寒山博士にも「同作中傑出之一」と評された優品である。本来手に持たなければその魅力が伝わりにくい日本刀であるが、本作は写真からでもその地刃清涼で優れた様子が伺えるのではないだろうか。

Return Top