新刀

肥前国忠吉
Hizenkoku Tadayoshi

鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣
[N.B.T.H.K] Tokubetsu Hozon Token

肥前国忠吉Hizenkoku Tadayoshi
  • No.764
  • 銘文:肥前国忠吉
  • Sign:Hizenkoku Tadayoshi(First Generation)
  • 種別:短刀 Tanto
  • 寸法:9寸9分(30.1cm) 反り0.2cm 元幅3.0cm  元重0.5cm
  • 時代:江戸時代初期ー肥前国(佐賀県)
  • 価格:御売約 Sold Out

初代肥前国忠吉は橋本新左衛門と称し、佐賀藩主:鍋島家に抱えられた。慶長元年、藩命により一門の宗長とともに京に上り、埋忠明寿の門に入り、同三年帰国、佐賀城下に在住して活躍し、一門は同家の庇護のもと明治まで栄えて多くの優れた名品を生み出した。元和10年の再上京の際には「武蔵大掾」を受領し、名を忠広と改めている。寛永9年8月15日に逝去した。初代忠吉は、長義写し・志津写し・直江志津写し・来写し・大和物写し・青江写し景光写し等があって、様々な古作の作域に果敢に挑戦している。

本作は片切刃造りの短刀で、長寸で身幅の広いゆったりとした体配をしめし、地鉄は、板目肌に、地沸が細かによくつき、地景しきりに入った所謂小糠肌となり、刃文は、ゆったりとしたのたれ乱れに葉を交え、小沸よくつき、金筋・砂流しかかり匂口明るくよく冴えている。同作の短刀は非常に数が少なく希少であり、また特徴的な体配と表裏に添えられた彫物が見事に調和し本作の格調を一層高めている。特別な注文作とみられる入念な一振りである。

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