鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣
[N.B.T.H.K] Tokubetsu Hozon Token
- No.784
- 銘文:大慶荘司直胤(花押) 文化7年仲秋 山田浅右衛門大雁金土壇拂
- Sign:Taikei Souji Naotane A.D.1810 Cutting test by Yamada Asaemon
- 伝来:伝相馬家伝来
- History:From Souma Family
- 種別:刀 Katana
- 寸法:2尺1寸4分半(65.0.cm)反り1.1cm 元幅 3.1cm 先幅 2.4cm 元重0.6cm
- 時代:江戸時代ー武蔵国(東京都)
- 価格:¥3,850,000
江戸時代、武蔵国で活躍した名工、大慶直胤の特別保存刀剣指定作品。
直胤は文政4年に筑前大掾を受領し、嘉永元年に上洛し美濃介に転じている。彼は若年の折に江戸に出て、水心子正秀の門に入り、後師と同様に秋元候に仕え、細川正義と共に水心子正秀門下の逸材となった。新々刀最上作。本作は地鉄、小板目肌がよく摘み、刃文は匂出来の互の目乱れを焼くなど同作が得意とする備前伝の作域を示した作品である。常に見る同作に比べると寸が短く、また江戸時代に御様御用(おためしごよう)という刀剣の試し斬り役を務めていた山田浅右衛門に試し斬りをさせた旨の截断銘が添えられていることから、実用に拘った武士からの特別な注文作であったことが窺われる名品である。鞘書は刀剣研磨の重要無形文化財保持者(人間国宝)の本阿弥日州氏により、相馬家伝来と付記されている。