刀剣

吉真(古備前)
Yoshizane(Kobizen)

鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 重要刀剣[N.B.T.H.K] Juyo Token No.64

吉真(古備前)Yoshizane(Kobizen)
  • No.A792
  • 銘文:吉真(古備前)
  • Sign:Yoshizane(Kobizen)
  • 種別:拵付太刀
  • 寸法:2尺3寸4分(71.2cm) 反り 2.4cm 元幅 2.4cm 先幅 1.6cm 元重 0.6cm
  • 時代:鎌倉時代ー備前国(岡山県)
  • 価格:¥22,000,000

鎌倉時代に備前国(岡山県)で活躍した古備前吉真の重要刀剣指定作品。
古備前吉真は貞真の子で、貞永頃(1232年〜)の刀工として伝えられている刀工で、現存作は非常に珍しく、閑院宮家伝来で重要美術品に認定の太刀などがその代表作として知られている。
本作は磨上ながらもなお長寸で、腰反り強くつき、先を小鋒に結んだ格調高い隠の造りの体配を示し、地鉄、小板目肌良くつみ、淡く映りが立って澄み入り、刃文は広直刃に小丁子、小互の目を交え、帽子焼き深く綺麗に小丸に返っている。平安時代から鎌倉時代初期にかけての備前の刀工群を古備前と総称しているが、本作は同時代の指定品の中でも特に焼き幅広く健全な状態で伝世した優品であり、自然地鉄に潤いがあり、かつ焼刃の出来も実に格調高く気品に溢れており、同派の作中では正恒と近似した作域を示した優品である。江戸時代中期頃の制作と鑑られる金梨地葵紋散蒔絵鞘糸巻太刀拵が付帯している。なお本作の白鞘には所有者の名前は削られて判読できないが、「三重県桑名市 所有 古備前吉真作 家宝として珍蔵」との札が残されており、同市の名家に伝わったものとみられる。


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