甲冑武具

黒漆塗矢筈頭二枚胴童具足
Warabe Gusoku

鑑定書内容:社団法人 日本甲冑武具研究保存会 甲種特別貴重資料
Certificate:Japan Kacchubugu Research and preservation Koushu

黒漆塗矢筈頭二枚胴童具足Warabe Gusoku
  • No.D111
  • 黒漆塗矢筈頭二枚胴童具足
  • Kurourushi nuri  Yahazu kashira Nimaidou Warabe Gusoku
  • 江戸時代中期 17th Century
  • 価格:¥10,000,000

江戸時代中期に制作された黒漆塗矢筈頭二枚胴童具足。
元服前の子供の為に制作された甲冑を童具足と呼称している。古来名だたる名将の嫡子に制作されたもので、当時でもよほど武事に熱心で、かつ裕福な大名でないと制作が叶わなかった事より、制作数そのものが甚だ少なく、かつ上記の事情により、残された作品はほとんどが大大名からの注文作であることから、小型であるにもかかわらず総じて本格的に、むしろ大人用よりも贅を尽くして制作された入念作が多く、その資料的貴重さと相まって古来より大変珍重されている。
本作は胴回りや面具の寸法(胴幅25cm、面幅15cm)より現代で言えば10歳頃の子供用に制作されたものか、特筆すべきは室町末から桃山にかけての作とみられる伝来の古頭形兜を素地に用いているが、本甲冑に仕立て直す際、あえて青海波塗り(絞漆を櫛篦(くしべら)で掻き取り、波文を表現する技法で、江戸時代の元禄期(1688‐1703)に青海勘七(せいかいかんしち)が創始したといわれ、その後、長らく途絶えたが柴田是真(しばたぜしん)らによって技法が再現された。)を用いて仕立てられた入念作で、同手の手法は刀装には稀にみられるが、甲冑武具では他に類例が思いつかない大変希少な物である。各部の覆輪には入念な金色絵と毛彫が添えられ、整然と並んだ矢筈頭と金具廻りも実に入念に仕上げられており、細部にわたって最高級の仕立てを施された一級品の童具足である。

 

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