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信家 花形文鐔
Nobuie Tsuba Design of Selflessness

鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 特別保存刀装具[N.B.T.H.K]Tokubetsu Hozon Tousougu

信家 花形文鐔Nobuie Tsuba Design of Selflessness
  • NO.B215
  • 銘文:信家
  • Sign:Nobuie
  • 時代:桃山時代-尾張国(愛知県)
  • 法量:7.6cm,6.9cm,0.4cm
  • 価格:御売約 Sold Out

室町時代末期、金家と並び、鉄鐔の双璧と謳われる信家の特別保存刀装具指定作品。
鐔工「信家」は織田信長に仕えて、尾張国清州城下で鐔制作に励んだと云われている。信家は京都伏見の金家とともに鉄鐔の双璧を成し、ともに鐔を工芸品から芸術品にまで高めた名人である。絵風鐔を創始した金家に対し、信家は概ね厚手で量感に溢れ、鍛えが無類によく、各種図柄や神号、剣の極意や武士の思想などを毛彫で表した作品が残されている。拵の種別を問わず据えられた作品の品格を一格も二格も向上させてくれる同作はまさに鐔の王者というに相応しく、古来多くの武将や偉人達に好まれ名作の拵に用いられてきた。名の字体から「放れ銘」「太字銘」の二種類に大別され、太字銘信家は放れ銘信家と親子、あるいは兄弟の関係と考えられている。本作は「太字銘」の信家で八ツ木瓜形の地に無作為に槌目を配し、焼手を加えた表面には鉄骨が隆々と現れている。過去に経眼した同作中でも無類に鍛えの良い作品で、極限まで作意を排した枯淡の境地といえる作風からは鉄の鍛に於いて右に出るもの無しと謳われる信家の絶対的な技量を感じることが出来る。同国の法安鐔にも同意匠の作品を見た記憶があり後世にも大きな影響を与えたと推察される同作中の優品である。

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