刀装具

一宮長常 靭猿図縁頭
龍獅堂コレクション
Ichinomiya Nagatsune
Fuchigashira Design of Utsubozaru

鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 特別保存刀装具[N.B.T.H.K]Tokubetsu Hozon Tousougu

一宮長常 靭猿図縁頭龍獅堂コレクションIchinomiya NagatsuneFuchigashira Design of Utsubozaru
  • NO.B239
  • 銘文 :長常(花押)
  • Sign :Nagatsune(seal)
  • 江戸時代 17th Century
  • 価格:¥1,100,000
  • 龍獅堂 光村コレクション

江戸時代中期、京都金工の三傑と謳われた一宮長常の特別保存刀装具指定作品。
一宮長常は享保六年(1721年)に越前敦賀に生まれ滅金師となり、後に京に上り後藤系の保井高長に師事した。初期は雪山と銘し、後に長常と改銘、含章子と号した。絵画を円山応挙の師である石田幽汀に学び、後藤流の高彫も上手だが、平象嵌に片切彫で名を馳せ、遂には「東の宗珉、西の長常」とまで謳われる様になり。さらに鉄元堂正楽、大月光興と共に「京都金工の三傑」とも称えられる最高位の金工師の1人である。天明六年(1786年)、66歳で没した。
靫猿(うつぼさる)とは狂言の演目の1つで大名をシテとする「大名狂言」の中でも特に有名なものである。大名は召使いを伴って狩に出かけた道中、子猿を連れた猿引に出会った。毛並みがあまりにも綺麗だったため、猿皮を靫の装飾にしたいので猿の皮をよこせと命じる。猿引きがそれでは猿が死んでしまうと断ると弓矢で威嚇し、無理矢理承諾させようとする。泣く泣く猿を殺そうと杖を振り上げると、芸の合図と思い踊り出す小猿。その無心な様子に大名は思いとどまり、楽しく一緒に踊り出すという話である。箱書、池田隆雄。光村利藻旧蔵、龍獅堂コレクションの一つである。

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