鑑定書内容:鑑定書 :(財)日本美術刀剣保存協会 保存刀装具
Certificate:NBTHK Hozon Paper
- No.:B107
- 二所 隅切角葵紋三双図 無銘 吉岡
- Futatokoro Design of Aoi seal
Maker Mumei(Yoshioka) - 江戸時代 17th Century
- 価格:御売約 Sold Out
江戸時代、徳川幕府の抱え金工、吉岡因幡介の作と鑑定された二所。
吉岡家は江戸時代を通じて徳川幕府の抱え金工として百俵十人扶持を支給された権威ある家柄で、初代重次が慶長年間、家康に召出されから幕末の九代重貞に至る迄繁栄を誇った。二代から因幡介の官位を受領しているが、上代の作は幕府への納品のため全て無銘である。吉岡因幡介と銘をきるのは五代易次あたりからと云われているが、個銘をきらないため代別は未だ確たる論をもたない。
本作は上記の如く無銘なれど吉岡に極められた作品である。その姿、一分の隙もなく整然と打たれた魚子、金、赤銅の極上の色合い、総体にかけられた整った鑢目など、全てに於いて掟通りに将軍家の格を示した極上の逸品である。隅切葵は徳川御三家の1つ、紀州徳川家の支藩、伊予西条藩松平家で用いられた家紋である。