新刀

A577繁慶
Hankei

鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 重要刀剣[N.B.T.H.K] Juyo Token No.61

A577繁慶Hankei
  • 銘文:繁慶
  • Sign:Hankei
  • 種別:拵付脇差 Wakizashi and Mounting
  • 寸法:1尺7寸5分(53.00cm)反り 1.1cm 元幅 2.9cm 先幅 2.2cm 元重0.6cm
  • 時代:江戸時代前期ー武蔵国(東京都)
  • 価格:御売約 Sold Out

江戸時代前期、武蔵国で活躍した野田繁慶の作品。
繁慶は三河の生まれで、野田善四郎清堯といい、元徳川家の鉄砲鍛冶であったが、元和二年家康没後、江戸に出て刀鍛冶に転じた。初代康継とほぼ時代を同じくし、江戸鍛冶の先駆者といえる。
その作風は彼独特の物で、鍛は異質の鉄を組合わせ、大板目に地景や金筋が目立って入る松皮肌となり、俗に「繁慶のひじき肌」といわれている。刃中の沸も深く、瀑布の飛沫が飛び散るごとくに覇気が溢れ、茎の筋違鑢を表裏逆にかけ、棟には檜垣鑢を加え、銘は彫銘であるなど、これら異風な所が見所であり、繁慶その人を示しているようである。
本作も上記の特徴を顕著に表した典型作で、刃文、焼きの高い互の目乱れ激しく沸付き、金筋・砂流しを幾重にも重ね、物打ちから帽子にかけては一層沸を激しく交えて火炎風になるなど華やかな相州伝の作風を示した優品である。拵も鞘の塗りや波に蛤を添えた目貫など各所に気の利いた幕末の気風を示した上手の時代拵である。

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