刀剣界ニュース

全日本刀匠会が「大刀剣市」初日に 創立四十周年記念イベントを開催

お守り刀をキーワードに、刀と外装の総合的な美しさを追求する「お守り刀展覧会」、「ヱヴァンゲリヲンと日本刀展」をはじめ、「二次元vs日本刀」「戦国無双の刀剣展」などアニメやゲームの世界とのコラボ展。私たち全日本刀匠会および一般社団法人全日本刀匠会事業部では、日本刀のファン、現代刀のファンを開拓するための試みを長い期間をかけて行ってきた。最近の刀剣ブームの下地には、私たちの地道な努力があると自負している。
 
本年、全日本刀匠会は創立四十周年を迎える。
 
この節目を迎える年に、何か記念になることをやりたい……。そんな声が、若手の刀匠会員の中で数年前から出ていた。しかし、来賓の方たちにご挨拶をしていただき、食事をするという内向きの周年行事では、もはや未来に向けて刀剣の世界をアピールすることはできないだろう。全日本刀匠会は独立した自由な刀鍛冶の団体として、もっと外の世界に、扉を開きたい。
 
十一月二十日東京・白金台にある日本庭園の美しい、格調高い結婚式場として知られる八芳園において開催する全日本刀匠会創立四十周年記念「刀―KATANA―千年の伝統と未来への挑戦」は、二部構成から成る。
 
第一部「触れて感じる日本刀の美」(十六〜十八時)では、全日本刀匠会所属の刀鍛冶が鍛えた力作を実際に手に取り、お客さまに鑑賞していただく。もちろん初めて刀を鑑賞する方たちにもわかりやすく、鑑賞の作法、見所の解説を刀鍛冶自身が丁寧に行う。さらに、刀鍛冶の仕事を身近に感じていただく体験コーナーもある。
 
第二部「刀鍛冶がもてなす晩餐会」(十九〜二十一時)は、参加者と刀匠会員が自由に親睦を深める場としたい。ここでは、刀鍛冶がホストとなり、ご来場の皆さまに楽しんでいただきたいと考えている。
 
重要無形文化財保持者(人間国宝)の作品展示、全日本刀匠会の歴史や各支部の活動などを発表。和装モデルによるお守り刀ファッションショーや新たなアニメコラボ展示も同時開催予定である。
 
ご存じのように、十一月二十日は東京美術倶楽部で開催される全国刀剣商業協同組合の「大刀剣市」初日に当たる。
 
深海理事長からは、この記念行事への来場者に対して、大刀剣市の入場券百枚を提供するとのありがたいお申し出をいただいた。
 
十一月は東京で、深まる秋とともに刀剣の世界と観光をじっくり楽しむ週末にしてはいかがだろうか。ご来場をお待ちしています。(全日本刀匠会四十周年記念実行委員会会長・川崎晶平)

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