刀剣界ニュース

堺刃物職人養成道場が開講

大阪府堺市では、市の伝統産業である堺打刃物の製造技術を受け継ぐ若い人材を育てるため「堺刃物職人養成道場」を十月から市産業振興センターで開講する。
 
堺刃物はプロの料理人らに愛用され、和食ブームとも相まって海外での「和包丁」人気も高まっているが、職人技の伝承が難しく、注文に供給が追いつかない状況だという。「一人前になるには十年」とも言われ、小規模な事業所だけでは後継育成が難しいとされる。 
そこで、市産業振興センターが堺刃物商工業協同組合連合会の協力で実施。職人を目指す若い人たちに、刃物製造の基礎を一年かけてプロや専門家から効率的に学んでもらう。
 
条件は、十八歳以上三十五歳以下、ものづくりに意欲のある人、座学と実技を一年間継続受講できる人、研修後、市内の刃物事業所に勤務などができる人。
 
前半の座学と技術は夜間と土曜中心、後半の実技は平日に工房での研修が中心となり、就業の意思があれば月十万円の奨励金が六カ月間、公費から支給される。
 
堺打刃物は昭和五十七年に経済産業大臣指定の伝統的工芸品になっており、他の国内有名ブランド刃物の製造なども担っている。
 

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