鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 第二十四回 重要刀剣
- 銘文:備州住重家 貞治六年十一月日
- 種別:拵付脇差
- 寸法:1尺5寸6分強(32.3cm)
- 時代:南北朝時代ー備後国(岡山県)
- 価格:御売約済み Sold Out
平造、身幅広く寸延び、重ね厚く三棟、中反りつく典型的な南北朝時代の作であり、地刃の出来は備後法華派と見られる物であるが、銘鑑の同派にはその名を見ない。同国辰房派の重家は時代の下がる物であり、この作は銘鑑の欠を補う貴重な資料である。
本作は本間薫山著、鑑刀日々抄所載品で、鍛元来小板目に柾け交じって良くつまるが、今は地あれがあり、地沸細かによくつき、殊に棟寄りに厚く、白けごころ。刃文は細直、匂勝ち下半ややうるみ小足入り、上半締まって淋しく、帽子小丸、裏尖りごころに返る等と紹介されている。
新古のそれぞれの鞘に薫山、寒山両氏の鞘書きがなされ、共に初見であるろ述べられている珍品である。