鑑定書内容：財)日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣[N.B.T.H.K] Tokubetsu Hozon Token

• 銘文：濃州関住吉左衛門尉兼定作
• Sign：Noushu Seki jyu Kichizaemon jyo Kanesada saku
• 種別：拵付刀 Wakizashi and Mounting
• 寸法：1尺9寸8分(60.0cm)反り1.5cm 元幅 2.7cm 先幅 1.8cm
• 時代：室町末期ー美濃国(岐阜県)
• 価格：御売約済み Sold Out

孫六兼元と共に美濃関を代表する、兼定(和泉守)の作品。
本作吉左衛門尉兼定は古来より美濃国の名工として最上大業物の一人に数えられ、永承8年頃、和泉守を受領し、特にその銘振りより「之定」(のさだ)と称されるものは技量が高いとされて高名である。作風は地鉄、板目所々ながれて柾がかり、総じて肌立ちやや白けごころとなる。刃文、腰元からは直刃を焼き、物打からはあえて互の目調の乱刃を加えたのは、戦国時代、厳格な実用刀の需要に見事に応え、その名声を全国に認められた関の名工故の工夫であろうか。本作のごとく「吉左衛門尉」銘のものは非常に現存品が少なく、同作の研究資料としても貴重な一刀である。