刀剣

堀川国広 附金梨子地糸巻太刀拵
Kunihiro Horikawa
with mounting Itomakitachi

鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 重要刀剣[N.B.T.H.K] Juyo Token No.33

堀川国広 附金梨子地糸巻太刀拵Kunihiro Horikawa with mounting Itomakitachi
  • No.A762
  • 銘文:国広(堀川)
  • Sign:Kunihiro(Horikawa)
  • 種別:拵付刀 Katana and Mounting
  • 寸法:2尺2寸8分(69.2cm)反り1.6cm 元幅 3.0cm 先幅2.2cm 元重0.7cm
  • 時代:江戸時代初期ー山城国(京都府)
  • 価格:¥19,800,000(JPY)
  • 特別展 帰ってきた堀川国廣 古河歴史博物館 出品作

江戸時代初期、京都にて新刀屈指の名門を作り上げた名工、堀川国広の重要刀剣指定作品。
国広はもと九州日向の伊藤家に仕えた武士で、同家が没落した後諸国を遍歴しつつ各地で作刀した。慶長四年(1599)以後は京都一条堀川に定住し、多くの優れた弟子を育て十九年に没したといわれている。彼の作風は概ね二様に大別され、堀川定住以前の作(天正打と呼称)には、末相州や末関風のものがみられ、定住後の作(慶長打と呼称)は、それらのものと作風を異にして、相州上工に範をとったと思われる物が多い。重要文化財並びに重要美術品にそれぞれ12振が指定されている新刀筆頭格の名工である。
本作は貴重な生ぶ茎在銘の作品で、身幅広く、中鋒の延びた堂々たる体配に、地鉄、板目が肌たった所謂ザングリ肌に、刃文、浅いのたれに互の目を交え、区上より水影がたつなど同作の特徴を顕現した典型作である。国広は南紀重国と同じく生ぶ茎の作品が少なく、一説によるとそれは国広の刀は製法上水影が立つのが通常であるが、後世再刃の疑いを持たれることを嫌い多くが後に磨上げられたからとも云われている。現に重要刀剣や重要美術品の指定品であっても区を送った物が多く見られる中、本作は生ぶの姿を示し、かつ抜群に健全な同作中の傑作である。江戸時代に制作された金梨子地糸巻太刀拵が現在まで付帯して伝世していることも素晴らしい。

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