鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 重要刀装具[N.B.T.H.K]Juyo Tousougu No.24
- NO.B170
- 作者:古美濃
- Maker:Ko-mino
- 時代:室町時代 (16世紀)
- 価格:御売約 Sold Out
- ※岐阜市歴史博物館 金工美濃彫所載品
古美濃と極められた小柄の重要刀装具指定作品。
古美濃とは、室町時代から桃山時代にかけて、ほぼ後藤家と時代を同じくして発生し美濃国に住した金工が、独得の意匠と技法によって確立した彫技を指している。美濃彫は「美濃の深彫」の名が示すように図柄を高肉でスッキリとあらわし、彫の深さと線の強さが際立っている。本作は枯松に三猿が戯れている図を描いたもので、厚いうっとり色絵を施し、立体的な彫口の鋤下高彫などは同派の典型的な手法で雅味があり、同派極めの作中でも特に古い時代の製作と鑑られる。日光東照宮の三猿像は世界的に有名であるがこのモチーフは古代エジプトやアンコールワットにも見られ、元はシルクロードを伝い中国を経由して日本に伝わったという。近代ではインドのガンディーが常に3匹の猿の像を身につけ戒めとしていた「ガンディーの三猿」など世界の道徳の場で用いられている教えである。