新刀

源正雄 安政六年二月日
 以知岸内砂鉄造
Minamoto Masao A.D.1859

鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣[N.B.T.H.K]Tokubetsu Hozon Token

源正雄 安政六年二月日
 以知岸内砂鉄造Minamoto Masao A.D.1859
  • No.828
  • 銘文:源正雄 安政六年二月日
 以知岸内砂鉄造
  • Sign:Minamoto Masao A.D.1859
  • 種別:拵付短刀 Tanto and Mounting
  • 寸法:7寸2分(21.8cm)反り0.0cm 元幅2.3cm 元重0.6cm
  • 時代:江戸時代ー武蔵国(東京都)
  • 価格:御売約 Sold Out

江戸時代後期、源清麿に師事した名工、鈴木正雄の特別保存刀剣指定作品。
鈴木正雄は、源清麿の弟子で、鈴木次郎と称し、本国は美濃という。そして、「正雄」と銘しているところから、師、清麿が「正行」と銘していた時代からの弟子で一門中の古参者とみられている。嘉永6年頃には自立し、江戸下谷御徒町に居住したと伝え、安政4年に江戸幕府が箱館での「五稜郭」の築城を開始したことに伴い、松前藩に招かれ以後3年間箱館の地で鍛刀している。歿年は不明であるが、慶応元年8月頃までの作刀が遺存している。
本作は上記にある通り、正雄が函館に移住して制作を行っていた安政六年に制作された年紀作であり、添え文からも同地の砂鉄から玉鋼を精錬し作刀したということが窺える。入念な鍛錬を思わせる美しく整った地鉄は一見つんだ小板目肌の様に見えるが、仔細に観察すると非常に目の細かい柾目肌となっており、丹精な直刃には細かな金筋・砂流しが幾重にも重なって現れ、見事な作域に仕上がっている。

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