刀剣

長光
Nagamitsu

鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 重要刀剣[N.B.T.H.K]Juyo Token No.21

長光Nagamitsu
  • NO.851
  • 銘文:長光
  • Sign:Nagamitsu
  • 種別:拵付太刀 Tachi and 2Mounting
  • 寸法:2尺3寸(69.7cm)反り 2.0cm 元幅 2.7cm 先幅 1.9cm 元重0.6cm
  • 時代:鎌倉時代ー備前国(岡山県)
  • 価格:¥27,500,000

鎌倉時代、日本刀史上最大の隆盛を誇った長船派2代目当主、長光の作品。
長光は長船派2代目を継いだ刀工で、初代光忠の子。優れた作品を数多く残し、名物「大般若」や「津田遠江」などをはじめ国宝6点、重要文化財28点などその多くが国の指定品になっている日本刀史上最高峰の名工である。その作風は大別して父、光忠風を継承した感のある豪壮な造り込みに、華やかな丁子主体の乱れを焼いたものと、身幅が尋常か細身の姿に直刃調で小足の入った穏和な出来口の二様が見られる。本作は二字銘で前者に該当する作品であり、前述の通り、元幅に比べて先幅狭まり、腰反りの強くついた優美な太刀姿に、地鉄、小板目肌が微塵によく詰んだ清涼な鍛えに乱れ映りが華やかに立ち、刃文は匂出来の出入りの激しい大模様な乱れ刃を腰元から焼きはじめ、物打ちにかけて焼きを抑え、帽子三作風に返るなど長光の典型的な作風を表している。中程に僅か鍛割れが見られるが総体に健全で、覇気にあふれた作域を示し、同作の魅力を十全に伝える雄渾な傑作である。本作には九曜紋と扇に二つ梅鉢の家紋を配した糸巻太刀拵と打刀拵の二つの拵が付帯しており、重宝として伝世された様子が窺われる。


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