鑑定書内容：財)日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣[N.B.T.H.K]Tokubetsu Hozon Token

• 作者：井上真改
• 銘文：井上和泉守国貞 (菊紋)寛文十一年八月日
• Maker：Inoue Shinkai
• Sign：Inoue Izumikami Kunisada (Kiku seal)A.D.1671
• 種別：白鞘脇差 Wakizashi and Shirasaya
• 寸法：1尺7寸9分強(54.4cm)反り1.0cm 元幅3.1cm先幅2.2cm 元重0.7cm
• 時代：江戸時代前期ー摂津国(大阪府)
• 価格：御売約済み Sold Out

新刀西の横綱と称され、新刀最上作の評価を与えられる井上真改の作品。
2代国貞、井上真改は初代和泉守国貞の次男で、初め父同様和泉守国貞と銘し、万治4年に朝廷より菊紋をきることを許され、寛文12年8月より真改と名を改めた。真改は父に勝る上手で、匂口の冴えた沸の美しさは新刀鍛冶中屈指であり、同国の津田越前守助広や新刀東の横綱、長曽祢乕徹と並びその技量を高く評価され、大阪正宗と称される程に至った。
本作は寛文11年紀、「井上和泉守国貞」銘の作品で、地鉄、小板目肌つみ、地沸微塵に厚くつき、地景細かによく入り、刃文、小沸出来の直刃ややのたれ、金筋・砂流しを交えて柔らかな沸がよくつき、帽子小丸に返っている。匂口が深く、明るく冴える点に真改の真骨頂が窺え、さすが新刀最上作、最高峰の名を冠せられた真改傑出の一振りである。